2013年1月31日木曜日
窒息の春
今日は気温が一気に上がり0℃近くになった。
夜間の冷え込みは相変わらずだが冬のピークは過ぎ去った感じがする。今日は陰暦の師走二十日。新年まであと十日だ。
陰暦がいかに季節感に寄り添ったものであるか、あらためて実感した。
そんな心弾む季節がめぐってきたはずなのだが、なんとなく気分が重い。その原因は一つしかない。
パリに本部のある「国境なき記者団」がこのほど発表した「2013年の世界報道の自由報告」で、日本の順位が22位だったものが一気に53位にまで転落したことが心の底に重く淀んでいるからだ。
http://fr.rsf.org/IMG/pdf/classement_2013_gb-bd.pdf
「報道の自由の無い国」になってからの報道だったので、このニュース自体が大きく報道されなかった。だが、このことは本当に深刻な問題なのだ。
ランクが下がったことが恥ずかしいという受け止め方もあるだろう。それも一つの問題には違いないが、そのような国で暮らすことの息苦しさがこれからのわれわれを苦しめるに違いない。いや、もうすでに苦しんでいるはずだ。
ただ、これは実に巧妙に仕組まれて密かに忍び寄ってきた事態なので、多くの人が「茹でガエル」の状態におかれて気がついていないだけだろう。しかし、最近の事例をほんの少し挙げるだけで理解してもらえよう。
女子柔道の指導者による暴力。
JOCに対して一ヶ月も前に訴えが出されていたことが今まで報道されなかった。
滋賀県大津市のイジメによる生徒の自殺。
学校や教育委員会はイジメの存在をひたすら否定し、情報を隠そうとした。
そして、最大の問題は福島第一原発事故に伴う一連の報道規制。
これらを看過すれば未来に大きなツケが回ってくる。社会の持続可能性などあっという間に蒸発するだろう。
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