2013年2月7日木曜日
やっぱり失われた余裕なのだ
朝、事務室前の駐車場にあるイチイの大木で二羽のハシブトガラスが戯れていた。
そのうち、一羽がミカンの皮を拾ってきて中段の枝で食べ始めた。しかし、手元(いや、クチバシ元か?)が狂ったらしくポトリと落としてしまった。
すると、それまでミカンの皮を食べる様子を羨ましそうに見ていたもう一羽がサッと舞い降りてすかさずそれを自分のものにした。
窓からその様子を観ていた同僚と僕は爆笑した。
それからこんな会話を交わした。
「昔の人は動物たちのいろいろな行動をよく観察していたんだね。こういう話がたくさん残っていたり、そこからその動物の性格を描写したりしてますよね。」
「だから、寓話や伝説を作ったのでしょうね。」
昔の人の観察力は非常に鋭かったのだろう。
それは、日常生活に自然観察以外の刺激がなかったせいもあるだろう。
テレビもない、本もない、インターネットもない。仕事も・・・たぶん今ほどの密度はなかっただろう。
そして、衣食住に関して自然から学ぶべきことは山ほどあっただろう。
それにしても現代人には、駐車場でのカラスの振る舞いをじっくり観察する余裕が亡くなりすぎているのだなとあらためて思った。
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