2013年3月23日土曜日
早春の西別川右岸を歩けば
足で踏む雪が、古ぼけたリンゴの果肉のような感触になった。
一歩、春へと近づいた朝、西別川の河口まで散歩した。
川岸のヤナギも白い芽を出していた。
傍らのハンノキも冬芽を大きく膨らませ、今にもはじけそうな様子だった。
数十メートル歩いて河口の方にまがると第一次伊能忠敬測量隊最東端到達記念柱が立っている。彼らがやって来た季節はいつ頃だったのだろう?
クラリネットのような音が空から聞こえて、背後をふり仰いでみると北へ帰るハクチョウの群れが通り過ぎていった。
日本を去るハクチョウたちの背中が、なんとなく嬉しげに見えるのは、国民のことを全く顧みない政府に辟易している僕の思い過ごしだろうか。
季節は、確実に移ろっているのだが。
帰り道、トドマツの樹下でキクイタダキが一羽、しきりに食べ物を探していた。
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