2013年3月7日木曜日
懐かしの「EVER GREEN」
羅臼高校一年生の「生態系学習Ⅱ」船に乗り30分ほど沖に出て、流氷帯にいるワシ類の観察をした。
防寒装備を万全にして港へ行く。いつも載せてもらっている「EVER GREEN」という船だ。船長のお子さんたちはみな教え子で、その中の男子二人は今、船長を手伝って一緒に乗り組んでいる。
出港予定より早めに船に行くと二人の息子たちの友人で、春休みで帰省している同級生の男の子たちが数人手伝いの「船員」としてキャビンに集まっていた。まるで船上の同窓会のようだった。
生徒達の到着を待って出港した。前回海に出てから半年以上も経っていた。エンジンの振動、微かに漂うオイルの匂い、波に揺られる動揺までが懐かしい。海の上に出るとなんだか訳もなく気持ちが落ち着く。
海は好きだけれど、海に関係する職業に就いたことはない。それにも関わらず船の上で感じる開放感、安心感はどこから来るのだろう。そんなことをボンヤリと考えていた。やがて船は日露中間ライン付近の流氷帯に近づいた。ワシたちはもう北帰を始めているらしく、個体数はかなり少なかった。あちらの氷の上に一羽、こちらの氷の角に一羽という具合にとまっていた。
寒さ対策の十分でない高校生を乗せているので30分ほど留まってから港に船首を向けた。来るときに比べて波が高くなっている。この急激な天候の変化が根室海峡の恐ろしさだ。
久しぶりに海に出た僕にとっては、その揺れも心を浮き立たせる要因となった。
これからは、積極的に機会を増やして、もっともっとこの海に出ようと考えているうちに港に戻った。
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