2013年4月24日水曜日
西部へ!
朝、曇り空だった。
厚い雲で、いかにもこれから雨になりそうだったが、昼過ぎから青空も少し見えてきて、降ることはなかった。
朝、7時30分にホテルを出て、T.C.ウィリアムズハイスクールという公立の高校を訪問した。
ワシントンDCのすぐ隣だがメリーランド州のアレキサンドリア市にある。
生徒数が3200人、教員が279人という大きな高校だ。生徒の出身国は40カ国にもおよび、白人は20パーセントしかいない。そして、20パーセントの生徒は英語が母国語でない生徒たちで、一般教科の指導との中に英語の指導も含めている。
ただ、英語の指導のために特別な時間を設けてはおらず、あくまでも一般教科の指導の中で行っているということだった。
生物の授業を見せてもらった。生徒数19人でDNAの基本的なはたらきや糖と酵素の関係など、生物の基礎としてはそれなりのレベルの授業を行っていた。全員がPCを持っていて、ウェブサイトをみながらプリントに書き込む授業をしていた。中にはスペイン語で書かれたサイトを見ている生徒もいたが、先生の講義はすべて英語だった。
代数の授業を見てきた人によると、代数の先生は英語とスペイン語の両方を使って説明していたということだった。
多くの移民を抱えて苦しむアメリカ社会の一面がここにあるのだろうと思って見てきた。しかし、政府から3年間で200万ドルとい巨額の予算を特別に配当され、さまざまなクラブ活動や教科のメニューが用意されて、生徒たちは底抜けに明るく学校生活を楽しんでいるようだった。
悪い意味ではなく、問題を圧倒的な物量の投入で問題を解決するというアメリカらしさが、こんなところにも表れているように感じられた。
午後、ダレス空港に移動。15:05発のシカゴ行きでシカゴオヘア空港着。
空港だけとは言え、初めてシカゴを訪れることができて、なんとなく得した気持ちになった。
やや長い待ち時間の後、小さなジェット機に乗り継ぎ、3時間飛び続けやっとソルトレイクシティ空港に到着した。
ホテルはモルモン教の本山のすぐ近くのこぢんまりした所だ。
すでに現地時間で夜10時近くになっている。ワシントンから3時間の時差があるからワシントンでは、深夜1時ということだ。
シカゴで軽食を食べたが、少し空腹を感じていた。だが、アメリカに来て、毎回、十分すぎるほど食べているので、そのまま眠ることにした。
そろそろ旅の後半である。
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