2012年11月18日日曜日
甲状腺の危機
前線が通り過ぎて、じわじわと気温が下がってきた。
気圧配置が冬型になってきた。
札幌に来ているのだが帰路の峠は雪になりそうだ。
福島県の子どもに甲状腺癌の疑いのある患者が見つかったと今朝の北海道新聞が報じていた。
原子力発電所から出た放射性物質の中にヨウ素の放射性同位体が多量に含まれていたこと。ヨウ素はチロキシンの材料としてヨウ素は甲状腺に取り込まれる。放射性ヨウ素が甲状腺に集まり、そこで放射線を発するからその近くの細胞が被ばくし、癌化が起きる危険性が高まること。
ここまでは、誰もが知っている事実だ。
それゆえ、福島県に住む子どもたちに甲状腺の検査が行われていることは、よく知られていることだ。
だが、その検査の結果がどうなっているのかあまり知らさていない。
少しだけ発表されてもその内容への信頼性が揺らいでいた。
なぜなら過去の公害事件の例と同様に、支配者は、常に被害を小さく見せようとするから。
大手メディアには、常にそのバイアスが働いていた。今回の原子力発電所の事故も同様だった。今さら具体例を挙げるまでもない。
低線量による内部被曝の影響は、すぐに把握できないことだからこそもっとも隠したい事柄であり、隠しやすいやすい事でもある。
当然、マスコミもなかなか取り上げない。
「癌患者の発生」という隠し通せない事実が浮上して、しぶしぶ報道したという感がある。
チェルノブイリにおける例では、若い人に甲状腺癌の多発が確認されるまで4年かかっているという話もあるから、今回の患者と原子力公害との因果関係は不明だとされている。 その通りかも知れない。
なによりも重要なことは、福島県に住む若い人々の甲状腺の状態への関心をもっと高めることだろう。
さらに報道機関がこの問題をどれほど正確に伝えているかも監視していくことだろう。
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