北海道新幹線の着工が認可されたとお祭り騒ぎをしている。
「公共事業」によるゼネコンと大資本のカネ儲けのタネの新幹線建設なんて、全く必要ない。あれだけ国家財政の危機だと大騒ぎしておいて、消費税値上げの道筋が見えた途端にこの発表だ。わかりやす過ぎるだろう。
新幹線が通ることで、在来線が廃線になったり極端に間引きされたダイヤの第三セクター鉄道になり、地域の過疎化が一層進んでしまったという事例は、たくさんある。
公共輸送の体系を客観的・科学的に見直して組み立て直すならまだしも、先に「新幹線建設」という結論を掲げてから理屈を付け加えていく今のやり方は、必ず破綻する日がくるだろう。
札幌から東京まで5時間1分で結ばれるそうだ。5時間という時間は、決して短くない。飛行機なら約2時間だ。空港までの移動や搭乗の待ち時間を含めても3時間半程度だろうか。運賃を比べてもさほど大きな差は無いかも知れない。そんな条件で、飛行機より新幹線を選ぶ人は必ずしも多くないと思う。
それよりも鉄道と航空機とで互いの特性を生かした棲み分けをする方が賢いやりかたではないのか。
新幹線の車両は、雪のない地方で開発された。東北新幹線や新潟、北陸新幹線などで雪への対策も少しずつ進歩しているようではあるが、北海道の雪と寒さは、全く別物だ。今のままの技術で250キロ、300キロの運行ができるものかどうか。
そんな技術開発よりも、在来線の路盤とレールの規格を向上させ、複線化を進めて道内の鉄道網を整備することの方が、はるかに重要だと思う。
「北の大地に新幹線を」とキャンペーンを繰り広げている。
断じて「北の大地」ではない!ここは、「アイヌ(人間)の大地」だ!
そして、数多くの野生動物が共に暮らしている大地だ。
はるか南から勝手に侵入して、先住民の土地を奪い、「北の大地」などと気取った名前をつける権利は、お前たちには無い。
まして、無駄な税金と環境破壊をもたらす新幹線など、勝手に走らせることなど許されるものではないのだ。
2012年6月29日金曜日
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