2012年12月29日土曜日
ワシたちの饗宴にて
急激に冷え込む日が続いて、川も湖も慌ただしく凍り始めた。
12月中旬くらいまでは、なかなか本格的な冷え込みが来なくて、今年は暖冬かと思われていたのだが、最後の週に入って急冷という感じで気温が下がった。
ただ、それは数字だけの話で、この冬の寒さに「厚み」が感じられないのは僕だけなのだろうか。
今は、大陸から次々に寒気が流れ込んで来るが、これはあまり長続きしないで、一気に冷え込みのゆるむ日が、早々にやって来るのではないかという気がしてしかたがない。
それでも、今朝は、凍結した川の上でエゾシカが死んでいて、オジロワシ、オオワシ、ワタリガラスなどが「真冬の饗宴」を開いていた。
昼過ぎに同じ場所に行ってみると、僅かな骨と毛だけが残されていて、シカの身体はほとんど跡形もなく消え去っていた。
自然の中で生きてきた者は、自然界が見事に無駄なくその身体を利用してくれる。
ある種の羨ましさを覚えた。
本当は自分の身体も、このように無駄なく利用してもらえたら、生きてきた意味があるのに、と思ったから。
ニンゲンは自然界から自らを切り離し、生や死さえも不自然な形にしてしまった。
もう一度、この辺りで、ニンゲンのあり方を考え直す時期なのではないだろうか。
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