2012年12月19日水曜日
NHKラジオの奇妙な放送内容
朝起きて、しばらくベッドから出たくない日々が訪れてきた。
そう長い時間ではないが、目が覚めたら少しの間ベッドの中で、ラジオを聞くことが多い。
先日、NHKで不思議なニュースが紹介されていた。「ワールドリポート」という海外の話題を紹介するコーナーだったと思う。
それは、海外で生活する人が増えているという内容の話題で、マレーシアの記者からの報告だった。報告の趣旨は、次のようなものだった。
海外に長期滞在して生活を楽しむ日本人が増えている。物価が安く、気候に恵まれた海外に長期滞在者する人々は、以前から少しずつ増える傾向にあったが、退職した人たちなど比較的高齢の層が主流だった。
ところが最近になって若い人で長期滞在する例が増えている、というのだ。
次に具体的な事例が紹介された。
30代~40代前半の若年層の長期滞在者の例として2例が紹介された。
いずれも関東圏からの人たちで、一例目は「子どもの教育のため」という理由。子どもがインターナショナルスクールに通って生き生きと学んでいると紹介されていた。そのためにご主人は日本国内での仕事を辞め、無職になって渡航し、個人貿易で細々と収入を確保していると伝えていた。
もう一つの例は、やはり子どもの英語教育のためという理由で、ご主人は日本に残り、奥さんと娘さんだけがマレーシアに滞在している、ということだった。
ぼくは、これら「海外生活を続ける理由」にどうしても違和感を感じた。
うがった見方をし過ぎると言われたら、反論のしようがないが、このどちらの家族も昨年からマレーシアで暮らし始めたという点、それまでの仕事を辞めたり、ご主人を単身で置いてきたりしてまで海外で暮らすのには、もっと切実な「本当の理由」が隠されているように思えてならない。
つまり、放射能から子どもを守りたいという理由だ。
これは、憶測に過ぎない。
また、NHKの取材に対して本人たちが真の理由を隠して「表向きの理由」を告げ、記者もそれを知ってか知らずか、そのまま記事にして放送に乗せたのかも知れない。
あるいは、本人たちは本当のことを言ったのに、NHKが「聴取者への影響」を考慮してその理由をねじ曲げて伝えたのかも知れない。
これだけでは真実はわからないのだが、聞いていてどうにもすっきりとしないレポートだった。そう感じた人も少なくないであろう。
聴取者にそのような疑いを持たせる内容のこの小さな報道は、それだけ雑な取材だったと思う。
単に雑な取材だったとは思えない。
報道する側の自主規制が働いているのだとしたら、これは不気味なことだ。
放射能の怖さは、放射線障害が起きる怖さと社会がそれを怖れるあまり、真実が隠蔽され報道管制や自主規制が日常的に行われるようになる「民主主義を破壊する」怖さとがあると指摘されている。
つまり放射線が社会システムを破壊する怖さだ。
いま、じわじわとそれが広がっている。
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