2012年12月11日火曜日
複雑系との関わり方を考えさせられるここ数日
きょうも雪である。
正確には霙と霰とボタン雪と雨がめまぐるしく入れ替わって降っている。
だから気温はそれほど下がっていない。コートなしでも10分間くらいなら外を歩ける。
夜になると気温が氷点下になるのでさすがに路面は凍る。凍結路面というものは0℃に近い時の方が滑りやすい。タイヤと氷の間に水が入り込むからだ。
そのため今日の帰路は、非常に危険な状態だった。
ニュースによると中部から西日本の方が冷え込み方が強いらしい。
原因は偏西風の蛇行によって、大陸からやって来る低気圧が大きく南へ回り込んで通過するためだという。低気圧の動きを見ていると確かにそのような動きをしている。
気象現象は、大気の動き、高層の気流、周辺の気団の状態、海水温、さらには地球の自転まで、多くの要素によって生じる。いわば複雑系の代表である。
それでも気象衛星、気象レーダー、スーパーコンピュータによるシミュレーションなど予測の技術は飛躍的に向上したと思う。
そのせいだろうか、数ある複雑系の現象が簡単に予測できるかのような幻想を持つ人が多くなっているような気がする。
「猫が顔を洗ったら雨」のように短絡的な表現で複雑系を把握しようとする。
それは良い。自然現象に皆が関心を持つのは良いことだと思う。
問題は、評価ではないだろうか。複雑系予測の評価は、また難しいことであるのだ。
問題は、複雑系を把握しようとする過程で政治的な、あるは経済的な、さらには感情的な要素が混入する危険が大きいということではないだろうか。
敦賀原子力発電所2号機下にある断層が危険なものか否かの判断が真っ二つに分かれている問題などはその好例だ。
本当に安全のために行っている調査であれば、「疑わしいものは危険だと判断する」というモノサシをひとつ加えるだけであっさりと解決するはずなのだが。
真理を曲げてまで自分たちの利潤を追求しようとする勢力を野放しにしているのは誰なのだろう。それは政治権力でありそれを選び出した選挙民ということになるのか。
いやはや、ここにもひとつの複雑系が存在していた。
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