2010年3月24日水曜日

学校のプライバシー




 神奈川県の教育委員会は昨年の全国学力テストの学校ごとの結果開示請求に応じることを決定した。この次、個人別の結果の開示を求めたら何と言うだろう。
 おそらく個人情報に属するから開示できない、と答えるだろうね。学校ごとの結果開示をした人(一人だけだったそうだが)自身の高校時代の成績などを開示しろ、と迫っても「個人情報の保護」を盾に拒否するだろう。

 そこで、ちょっと考えてみた。学校という「場」に個人情報のようなものは無いのだろうか。義務制の学校には校区があり、その校区にはその地域の人々が積み重ねてきた暮らしがある。さまざまな風土や地域性がその背景に横たわっているはずだろう。その地域を校区とする学校の「学力」というのは個人情報と同じように無闇に公開するべきものではないと思うのだが。

 個人情報が尊重されるようなるまで、非常に長い年月が必要だったことは、まだ、記憶に新しい。そういう意味では学校単位の情報のような特定の集団のプライバシーへの配慮が認められる社会は、この国ではまだまだ訪れそうもないかなあ。

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