2008年12月25日木曜日

クジラ汁

 セミクジラ(北大西洋産)というものを買ったのダ。
 羅臼の生鮮食料品店。
 東北地方の文化だろうと思うのだが、年の暮れからお正月にかけて鯨汁を食べる習慣がある。ダイコンやニンジン、コンニャクワラビ、ゴボウ、シミ豆腐などを入れた醤油仕立ての汁。主役はもちろんクジラの脂身だ。
 暮れになると塩漬けされたものが店頭に並ぶ。

 子供の頃、我が家でも必ず作っていた。僕の家系(というほどものでもないが)が東北地方出身であることを示す証しの一つであることは間違いない。
  昔は、それほど美味しいとは思わなかったが、大人になり嗜好が変わったということもあるだろう。この美味しさがわかるようになった。毎年、これを食べなければ新年を迎える気分が出ない。捕鯨が規制され、肉の希少価値が高まったということもあるだろう。
  とにかく、今は、毎年の楽しみになっている。

 クジラを食べることには、様々な意見がある。鯨類の個体数をどのように評価するか、つまり増えているのか減っているのか、という論議も決着していない。そのような中で反捕鯨団体の感情的で過激な反対行動がしばしば話題になる。捕鯨の現場で妨害行動を行うような船まで現れた。
 捕鯨問題を論ずると、どうしても感情的になるようだ。感情的になると言うことは、論議をするための客観的なデータが足りない、ということだろう。

 なにはともあれ、今年もクジラ汁を食べられる事実に感謝したい。

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