2012年12月1日土曜日

小さな旅を前にして

 十勝の広尾町へ出張する。  広尾町までは、200kmと少し。  同じ道東にあり、北海道を東西に二分する日高山脈から大雪山系を超える必要もない。札幌や旭川などよりはるかに近いのである。  今日出発して明日帰ってくる。一泊二日の小さな旅だ。 クルマで行けば簡単に行けるのだが、今日は列車とバスを使うことにした。  これはちょっと贅沢なのである。交通費も「贅沢」だが時間的にも「贅沢」だ。  我が家の最寄り駅である厚床(あっとこ)から釧路行きの普通列車に乗る。釧路から特急列車で帯広まで行く。帯広から路線バスで2時間少々を費やしてやっと広尾に着く。  元は帯広から「広尾線」という支線があったのだが、廃止されてしまった。 目先のソロバン勘定で貴重な財産を惜しげもなく捨て去ってきたこの国の愚かな交通政策のお陰で、「小さな旅」の楽しみも半減してしまった。   ところで、旅、とくに公共交通機関を使って旅に出る前は荷物を作りながら、ありあまる時間で「この本を読もう」とか「この書類も作ってしまおう」、「パソコンの中も整理しよう」など、日頃したくてもできない様々なことに手をつけたいと考える。  現実には、それほどの時間はなく、無駄な荷物をただ持ち歩いて帰ってくるだけという結果に終わることが多いのだが。  今朝も懲りずにあれこれ妄想しながら荷造りしている。

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