2009年2月3日火曜日

ありがた迷惑なお話


 学校の坂道を歩いて登る、ということを続けている。
 小鳥の声を聴き、オジロワシやオオワシの飛ぶのを眺めながら登る坂道は気持ちがよいものだ。
 今朝もワタリガラスが鳴きながら飛んでいた。今年初のワタリガラスだった。霊力がある、と信じられているワタリガラスに朝から出会うなんて、一日幸せな気分で過ごすことができた。

  少々困ることもある。
 ただ、三回に一回くらい通勤途中の同僚がわざわざ車を停めて乗せてくれる。その親切心とホスピタリティには心底感謝するのだが、本心を言えば「ありがた迷惑」なんだよなあ。朝、交通量の多い時間でもある。生徒を送迎する車のひっきりなしに通る。そんなところで、
「乗る」
「乗らない」
の押し問答なんかしたくないから、ありがたく乗せてもらうことになる。
 その瞬間、さっきまで見ていたオジロワシの姿は、僕の網膜からかき消えてしまう。悲しいことであるなあ。 

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