2012年6月17日日曜日

停電とバイクの旅

バイクが好きだ。
 1972年に免許をとった。ちょうど40年間乗ってきたことになる。

雨は痛いものだと、初めてわかったのは、バイクに乗ってからだ。
 もちろん濡れるし。
 冬の凍結路面では乗れない。
 晩秋の夜、外気温2℃とか3℃の日は、泣きたいほど寒い。
 荷物はほとんど積めない。
  四輪に乗るようになって、どんな天候でも薄着で、音楽や落語を聞きながら快適に移動できることを実感した。気楽なものだ。荷物も気楽に積み込める。
それでもバイクから離れられない。
 風との対話。走っていて感じる気温の違い。加速、旋回思いのままに、自分の運動状態を自分だけで決定できる潔さ。
 できるだけ長く乗り続けたい。

 バイクで気ままな旅に出るのが夢だ。
 仕事を持っていてはなかなか出来ないと思う。
 「今日は天気が悪いから移動は無し。この場所に停滞。」などと、昔の帆船の航海のように、天気に合わせて行動を決めたいからだ。
 そんな時、持ち物について真剣に考える。
 ムダなものは、一つも持てない。
 本当に必要不可欠なものから決めていくだろう。

 「電気が足りなければ、大変なことになるから」という大声の脅しに屈して、関西電力大飯原子力発電所を再稼働すると言っている。
 それは、どうしても電気を停められない場所はあると思う。だが、優先度を分けて分類していけば、「無ければ無くても、なんとかなるもの」って結構あるのではないだろうか。
 バイク旅行の時の持ち物のように。

 最初から、電気がふんだんに供給されていることを前提にしてものを考えるから、「再稼働キャンペーン」に乗せられて停電を恐れるのではないか。
 僕の住んでいる所は停電がよくある。電気は「あると便利なエネルギー」の一つに過ぎない。
 だから、悪いのだが、極端に停電を恐れる感覚を、つい嗤ってしまう。

 バイクの旅に、タキシードを着て行くことはできないのだから。

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