2012年6月12日火曜日

気にいらねえナ!「ご理解頂く」という表現

朝、突然、退院許可が出た。  ちょっと予想外の展開だ。  鎖骨の方は処置が終わり、後は通院治療でも構わない。肋骨は、肺の気胸が進行していない以上、今、特別にするべきことはない。  したがって退院という結論に落ち着くのだろう。  起立と歩行の困難については、自分で努力しろということだ。  ま、確かにその通りだ。  病室には癌などで胃を切除した人、する人など容態の重い患者さんもたくさんいる。  今の僕は、普通の人よりも歩行が遅く、重病のように見える僕も、専門医の目からは放っておいてもやがて回復する、特に治療を必要としていない人に見えることだろう。  ありがたいことだと思う。  何度か同じことを書いたように思う。  いつから日本語の「理解する」という単語の意味が変わったのだろう?  沖縄の辺野古に新しい基地を作ることを地元に「ご理解頂きたい」と言う。  大飯原発3,4号機の再稼働も「地元にご理解頂きたい」と言う。  別海町の矢臼別演習場における米海兵隊の実弾演習も、沖縄の普天間基地への「オスプレイ」配備も、何でもかんでも「ご理解頂きたい」らしい。  高校生の成績を評価するとき、たいていの教科や科目に「知識・理解」という項目がある。どの程度「理解しているか」を量的に、また質的に評価するものだ。  生徒全員が授業の目標を理解してくれること願いながら、研究に努め渾身の思いを込めて授業に臨むが、なかなか一人残らず「理解」してもらえるものではない。  だからこれほど安易に「理解を求める」などと使えるはずはない。安易に使うのは本来の意味を捨て去り「ご理解頂く」という言葉を「こちら強行するから黙って従え」という意味で使っているからだ。  本来の意味をねじ曲げ、真実を覆い隠すために使っているからだ。  こんな政治家、こんな政府に国を任せていては、国とともに文化も破壊されていくだろう。言葉を失った文化は滅びる以外の道はない。  歴史が証明している。  それとも、これほどまでに言葉を軽視するのは、無神経にも他民族の言葉を平気で奪ってきた過去を持っているからだろうか。  さもありなん。

2 件のコメント:

  1. 大変な事故に遭われて入院されたとのこと、でも、早く退院でき
    ることになって、何よりです。まだまだ、ご不自由な生活が続く
    とは思いますが、一日も早いご回復をお祈りしております。 ブ
    ログの更新を楽しみにしています。

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  2. kosmoso 様:
    ありがとうございます。
    安全性を優先して設計されたクルマとライディングスーツに命を救われたと思います。
    救われた命を一層
    大切にしていく所存です。

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