2011年9月18日日曜日

ひとつの旅から

 昨日までと違い、前線の北側に入ったため、同じ雨降りでも肌寒い一日だった。
 こんな寒い日には、ヒトの心に潜む暗黒について考えてしまう。

一昨日見学した公開授業で、小さな小学校5・6年生による模擬討論が行われていた。テーマは、鹿追町にある山の湖然別湖の自然環境保護ついだった。

 子どもたちが地元の自然環境として誇りに感じている然別湖の環境を守るために、カナダのレーク・オハラのように利用人数制限を設けることに賛成か反対かという討論だった。

 8人の児童が2グループに分かれ、それぞれ「賛成」と「反対」の両方の立場で模擬的に討論する授業だった。

 「規制反対」の側にまわった子どもたちは、共通して、
 「野生動物や植物、自然環境に興味をもって訪ねてくる人たちは、自然環境を守る大切をよくわきまえているのだから、敢えて利用制限を加える必要はない」という趣旨の発言をしていた。

 小学生たちの、人に対する純粋で力強い信頼感に打ちのめされた。

 自然保護運動をするうちに、いつの間にか、心が濁り、思惑とか策略とか打算、裏切り、欲望などおよそ純真な心とは縁遠い薄汚れた垢のようなものが厚くこびり付いたわが身を顧みて、心から恥ずかしくなった。

 今回は、そんな旅でもあった。

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