2009年7月15日水曜日

小さな学校の閉校を惜しむ

 朝から激しい雨。このところ一日おきに晴天と雨天が繰り返されているが、雨の量が大変なものである。よく空の雨がなくならないものだなあ、などと馬鹿なことを考えてしまう。梅雨前線が北上してくる今頃の季節は、各地で大量な降雨があり、土砂崩れや洪水などの災害がよく起きる時期ではあるが、南から吹き込んでくる風の温度が今までになく高い感じがする。高温に慣れていない羅臼の高校生は、20℃を超えると大脳新皮質が溶け始めるようで、なかなか辛そうだ。
 明日は、今年いっぱいで閉校になってしまう羅臼町内の小学校へ行くことになっている。全校生徒でキャンプをするという。その行事の一環に「自然観察会」が組み込まれているのだ。
 先日、下見のために学校を訪ねたが、生徒たちは初対面の僕にも元気に挨拶してくれた。海岸段丘の崖に身を沿わせるように建っている小さな学校の佇まいとあいまって、訪れる者を温かい気持ちにさせてくれる学校だった。こんな良い学校が閉校になることは残念なことだ。町の財政を考えるとやむを得ない事情も理解できるのだが。
 問題の原因は、数値で計ったり表現したりできないこのような小さな学校の良さに目を向けることなく「効率」だけを振りかざして、財政的な援助をしようとしない、国の教育行政にある。大企業には、無限と言っていいほどの援助をするくせに、住み心地の良い国土や住民を作っていくための投資はトコトンケチっているのだから。

 それは、さておき、明日の訪問を思い切り楽しみたい、と考えている。

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