2012年10月19日金曜日

北海道における電力会社のウソ  そして暖房自立のすすめ

 いま、北海道では北海道電力による「電力不足デマゴギー」が盛んに広げられている。 泊町にある原子力発電所が稼働していない状態で初めての冬を迎えるということで、原発再稼働を画策する勢力が張り切って展開している。  北電の予測するピーク時の需要が563万kWで、供給能力が596万kWだから、供給余力は33万kWしかないので、火力発電所などがトラブルに見舞われたら需要が供給を上回ってしまうというのがその言い分だ。  だが、それは小学生でもわかるほどのウソだ。  まず、火力発電が原子力発電よりも故障を起こしやすいという根拠が全く示されていない。「火力発電でトラブルがあったら」といいう仮定を成り立たせるためには、火発の脆弱性(そんなものがあればの話だが)を具体的に示さなければならない。  大幅に譲歩して火力発電がトラブルを起こしやすいものだと仮定しよう。  原発の出力に比べて火力発電の出力ははるかに小さい。そのために火力発電所はあちこちに建設させれ、数で勝負している。たとえトラブルが起きても影響は小さく抑えられる。リスク分散されていることになるからだ。  さらに、トラブルからの復旧時間を比べててもいい。原発が深刻なトラブルを起こせば何ヶ月にも、時には一年以上も運転できないだろう。     次に、電気の使い途はどうだろう。  現段階で町の広告や「ホワイトイルミネーション」などという飾り立てることに浪費される電力は相当な量に及ぶのではないだろうか。  使い途を吟味しないで、いきなり 「冬の北海道で電気が停まれば生命に関わる」と断定するのは乱暴すぎる。 さらに、暖房に電気を用いることそのものへの疑問を拭いきれない。 暖房は、可能な限りペチカや薪ストーブにすればいい。これらの暖房器具を設置する人に補助金を出すなどして普及を図ればよい。  わが家でも、薪ストーブと芯で燃焼させる石油ストーブを用意していて、停電が何時間続いても、暖房については何の心配もない。  暖房のために原発を稼働させるのではなく、道民一人一人が暖房についての停電対策をたてればそれで済むことなのである。  だいたい、僕の住んでいる地域は吹雪のために停電することは、普通にあることなのだ。 停電なんて怖くない。  いや、ほとんどの人にとって、停電よりも放射能の方がはるかに怖いではないか。

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