2013年2月22日金曜日

病む札幌北央病院の闇

 父は、昨年12月から札幌市厚別区青葉町にある勇気会札幌北央病院に入院している。入院する直前まで娘の買い物について一緒にスーパーの店内を歩き回っていたのだが、今は自力で歩くこともままならない。たっていることすらおぼつかない。  この2ヶ月あまり、「段ボールを覆い被せていくように」病態が悪化した。そして、ついにMRSA(メチオニン耐性黄色ブドウ球菌)に感染してしまった。院内感染に違いない。  この病院には、入院当初から不信感をもつことが多くあった。看護スタッフが足りないことによるのだろうが、自力で食事を摂れない老人に対して嚥下を急かせたり、子どもを叱るような口調で食べることを強要したり、そばにいても正視できないような態度で接したりしていた。  病室の暖房は不十分で室温は常に20℃前後。病人にとっては厳しい気温だと思う。また、感染症を持つ病人にとっては回復させる環境とはほど遠い。  点滴の針が静脈から抜け、液が皮下に漏出していることもしばしばでこの二ヶ月で5回はあった。高齢者だからある程度やむを得ないところもあるのだろうが、問題は点滴中に看護師が点検に訪れてもそれに気づいていないという点である。  また、こんなこともあった。肺炎で39。2℃にまで体温が上がっていたにもかかわらず看護師は 「今日はなんだか元気がないね」と言っただけで見過ごしていたのだ。 家族の者が昼に訪ねた時に体温を測定し、初めて高熱に気づいたのである。  きわめつけは、MRSAの感染を出来るだけ小さく見せようとして家族への説明で院内感染だとは認めていないこと、MRSA感染だということも検査後2週間ほど経ってから知らせたこと、投与している薬に関する説明が一切されていないことである。  これでは病院を信頼しろという方が無理だ。  病院と患者・家族の間にこれほどの不信感がある状況では効果的な医療は成り立たないことは明白だ。  家族の率直な気持ちは、なぜ元気だった患者が入院したことで衰弱してしまったのか、感染しなくてもよかったMRSAに感染したのは病院に行ったためでないのか、ということだ。  北央病院は、行けば病気が重くなる病院なのだろうか。  ほとんど情報を与えてくれない闇としか感じられない病院であることは確かだ。  また、この問題について、何らかの有効な解決の道を求めて頼った札幌市の保健所も病院を庇うような態度に終始した。  札幌という町は、病んで苦しんでいる市民に冷たい町に思えるのは今が冬だからという理由だけではないだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿