2013年2月6日水曜日

森のひととき・・・・冬

 高校の裏の山でスキーの授業をした。
 滑走面にナイロンのシールを貼り付けてあるスキーは斜面を楽々と登ることができる。先日の荒天の日に室内でシール用ワックスを塗ったので滑る時も快適だ。  今日の授業は一時間だけで、2~3本滑ったらすぐに戻る頃合いになった。生徒はみな慣れない「長靴スキー」に苦戦していたのでちょうど良かったようだ。
 斜面を滑り降り、上から降りてくる生徒たちを待っている間、何気なく周りの樹木に目をやると冬芽が膨らみかけていた。ケヤマハンノキ、ダケカンバ、イタヤカエデ。それぞれの樹木がそれぞれの伝統の格式に従った冬芽を膨らませている。
 ああ、春が近い。  密度の高いトドマツの林と隣り合ったダケカンバやハンノキの周りに小枝がたくさん散らかっている。よく見ると小枝の先にあるはずの冬芽がことごとく食べられている。切り口は鋭い小刀で削り取られてようになっている。おそらくモモンガの食事の跡だろう。  上空ではオジロワシが旋回している。  冬の森は、決して休んでなどいない。

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