覚醒剤や麻薬など向精神薬は化学的にその成分が中枢神経に作用して幻覚を引き起こすことがわかっている。化学反応の作用機序も明らかになっているものが多い。
奈良裕之さんの演奏を聴いていると、いつも決まって頭の中にいろいろな情景がわき起こり、幻覚と違っていても音が作り出すイマジネーションの世界を経験する。それで、ふと気がついたのであるが、これもある種の幻覚(に似たもの)を作り出す刺激あるいはきっかけとなる、一種の向精神作用をもっているのではないだろうか。 その意味で、音はある種のドラッグと似た働きを示す場合がある、と言えるだろう。
太古、人々は音の持つ神秘的な力を認めて、さまざまの楽器を作り、祭礼や儀式にも用いてきた。今さら、と嗤われるかも知れないが、昨日、ふとこのことを考えた。
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