2009年1月26日月曜日

どぜう恐るべし







 実は、昨日、「ジンガロ」を観てからドジョウを食べた。友人から紹介してもらった「どぜう屋さん」がジンガロの会場近くにあった。
 高校生の頃、自分で捕まえたドジョウを食べてみた経験はある。その時は、ただ骨がうるさく、味も泥臭いようなカビ臭いようなもので美味しいとは感じなかった。しかし、東京には「どぜう」と書かれた看板を挙げている店が結構ある。一度、そういう店で「正式な」どぜう鍋というものを食べてみたかったのだ。良い機会だと思った。
 店は、深川。小名木川にかかる高橋(たかばし)近くにある「伊せ喜」という。いかにも老舗らしい構えで、ちょっと敷居が高い感じだった。友人の推薦がなかったら若干尻込みしたからも知れない。
 いろいろなメニューがあったが迷わず「どぜう丸鍋」というのを注文した。
 小さな円形の浅い鉄鍋に10cm足らずの小さめのドジョウがびっしりと並んでいる。火にかけて割り下を注ぎ足しながらじっくりと煮込む。他に入れるのはネギだけ。柳川ではないのでゴボウなどは入れないらしい。
 どぜうには日本酒だな、と考えて冷酒を注文した。島根のお酒その名も「どじょう舞」無農薬有機米100パーセントを原料に作られた酒で、ぴりっと引き締まった味でスッキリした飲み口。それでいて芳醇。(なんだかどこかで聞いたような表現だなあ)「日置桜」に似た味わいの美味しいお酒だった。
 そして、店員さんがはじめに持ってきた僕のグラスにヒビが入っていた。そのことを言ってグラスを交換してくれるよう頼んだ。すると、なんと「どじょう舞」1本(360ml)をサービスしてくれるではないか!
 さすが老舗。(どこが「さすが」なんだろう)これで、「軽く一杯」のつもりが「二杯」になり、そのまま飲み逃げでは失礼だから3本目を頼まざるをえなくなった。う~んありがたい。(何が「ありがたい」んだろう?)

 肝心のドジョウ。臨席の上品なおばさまはかなりの「どぜう通」の様子だったので、丸鍋の食べ頃というのを教えてもらった。身が丸くなり始めた頃が良いらしい。煮上がってきたので一匹を口に入れてみる。柔らかく、香ばしく、甘く、骨はサクサクとしている。舌の上でとろけるような食感。素晴らしい。

 親しい友人の栄養士が以前に情報をくれていた。ドジョウの栄養成分。ビタミンE、
カルシウムはサケの78倍、鉄は11倍、リン、レチノール(眼に良い)、などなど。大変な栄養食品らしい。
 味といい、酒との相性といい、最高の食事を楽しむことができた一夜でありました。

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