2009年4月7日火曜日
針が立つ
「針が立つ」というらしい。天候が荒れることをだ。羅臼の女性たちがごく普通の会話で使っている表現だ。初めて聞いたとき、天気が悪いと裁縫の針が、自然に一斉に上を向く様子を想像した。アホだ。
「針」とは、アネロイド気圧計の指針のことだった!
そう言われてみると、アネロイド気圧計の文字盤で、最も上は1000hPaだ。通常の気圧は大体1010とか1020とかだから1000hPaを指し示すということは、かなり気圧が低下していることを意味する。歴史的に、漁師町では、気圧計の針が上を向いたら嵐が近づいているんだ、というような教え方をしていたのではないだろうか。
なんだか、とても貴重な、温かみのある表現に出会ったような気になった。
今度、使ってみようかな。
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