2009年4月10日金曜日

結核

 詳しいことは調べてないからわからないが、数日前のニュースで有名な漫才コンビの一人が結核に罹患していたことがわかり、そのライブを見に来ていた人たちから、保健所に問い合わせが殺到している、ということが伝えられていた。
  結核は、撲滅された伝染病ではない。今でも患者が出た、というニュースは時々報道される。教員や看護師などが罹患していることも話題に上ることがある。患者と接すると感染の危険も無いとは言えない。
 それはわかるのだが、このニュースとその報道のされ方にある種の違和感を感じた。どうしてだろう。
 まず、患った本人のコンビ名と名前や顔写真がテレビの画面に大きく何度も登場したこと。その必要性が本当にあったのか、という疑問を感じた。罹病するというのは個人的なことであり、患者のプライバシーは尊重されるべきではないだろうか。結核菌の感染力がどれほど強く危険なものか判断は、差し控えるが、あのような報道のされ方で、病気の本人やその家族は、どのように感じるだろう。
 結核への感染の危険は、人混みの中に身を置いていれば誰にでもありうることで、個人個人が定期的に検診を受けるなどして防が無ければならないことだと思う。例えは悪いが性感染症に対しても同じことだろう。
 また、情けないのは「問い合わせ」を殺到させた人たちだ。報道ではまるでパニックが起きているかのように表現したと思う。

 こんな気風がハンセン病患者への長期間にわたる差別を作り出したのではないだろうか。

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