2012年4月11日水曜日

「ヒジキはエライんだ」という話

お昼の弁当容器を洗っていたらヒジキが一本だけ洗い流された。思わず、「もったいない」と思ってしまった。

 ヒジキというのは、海藻で、たとえばいなり寿司のご飯に混ざっていたり、油揚げやコンニャクと一緒に煮物にされたりするけど、なんとなく主役を張ることの出来ない食材だという印象を持つ人が多いのではないだろうか。
 僕も同様だった。主役を張れないどころか、あってもなくてもいいような存在で、脇役とまでも言えないような存在に感じていた。
 コンブとおなじ褐藻類だというていどの認識で、フノリほどの味も香りもないように思っていた。

 ところが、ちょっと前のことになるが、原子力発電所の建設が計画されていている山口県の祝島(いわいしま)のヒジキが我が家に届いた。このヒジキを食べて、ヒジキへの認識が一変した。

 確かな歯ごたえがあり、噛むとほのかな磯の香りが立ち上る。サラダにして食べると美味しい。天ぷらもいける。もちろん従来の煮物や炒め物にしても美味しい。海藻だから栄養的にも優れているのだろう。

 同梱されていた説明書によると、おおざっぱに分けても10以上の工程を経て、大変な手間をかけて作られているらしい。

 ヒジキへの評価を一変させてくれた祝島。
 ここに原子力発電所を作るなんて、とんでもない暴挙だ。

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