2012年11月13日火曜日
獅子の星座に火の雨が降る
 宮澤賢治先生の「原体剣舞連」の最終連
太刀は稲妻 萱穂〔かやほ〕のさやぎ
獅子の星座に散る火の雨の
消えてあとない天〔あま〕のがはら
打つも果てるもひとつのいのち
  dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah
 ここに出てくる「獅子の星座に散る火の雨」とは、言うまでもなく獅子座流星群のことだ。
 もう、11年前。2001年のことだった。
 この年は「大出現があるかも知れない」と言われていて、宵に少し仮眠をとっただけで一晩中起きていた。
 未明を過ぎ、夜明けが近づいて来たと思う頃、それは突然始まった。
 照明弾のように明るく輝く流星が、連続して落ちてくる。
 数個の流星が同時にあちこちの方角に落ち、どこを見ればよいかさえわからなくなる。 本当にそれは照明弾のように煙のような尾を曳きながら(「永続痕」というらしい)落ちてくる。次の流星が永続痕を照らし、天空一面におびただしい不規則な線が描かれた。 流星というより火球と呼ぶべきだったのだろう。
 後になって調べてみたら、マイナス8等級くらいの明るさのものも少なく無かったという。
 あのような流星の嵐は、もちろん生まれて初めて見た。正直に言えば、これが何らかの実害をもたらすのではないかという恐怖さえ覚えた。
 その流星群の季節がまた来る。
 17日が極大なのだそうだ。
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