釧路市芸術館。
佐々木秀明展+アート5見てくる。
「アート5」の中に知人の写真家の作品が含まれていたという理由もあるが、暗がりに並べられたモノクロ写真と光のオブジェは美しいと思った。
氷から滴る水滴で透明な水盤に入った水の表面を揺らし、底から当てた照明がつくる揺らぎが見えるように意図されたオブジェが展示されていた。
そのアイディアと発想に感心した。
同時に、ここで表現しようとしているものは、例えば知床半島の海食洞窟の中に入ればあちこちで普通に見られるものであり、現代の都市生活を送る人々は、ここまで大がかりな仕掛けをしなければ、洞窟の天井から滴る水を展示のための空間に再現し、原始性をもった自然への回帰あるいはノスタルジーを追求できないのかという事実をあらためて認識した。
佐々木さんの作品は、素晴らしいと感じたが、それよりもっと源流に近い所で、手軽にそれを味わうことのできる自分は、つくづく幸福だと思った。
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