2011年8月18日木曜日

生きているって奇跡的なことだと思う

 「海洋生物」を履修している生徒たちの授業で、ダイビングの実技が始まった。

 乗馬とかカヌーとか、生徒たちがこれまで経験したことのないことを体験させる時、指導者は、安全を最優先させて細かなことまで丁寧に教えるものだが、ダイビングの実技指導は、ずば抜けて丁寧だと感じた。
 どのインストラクターも同様なのか、知床ダイビング企画の関さんが特別なのかは、わからないが、重要な動作は必ず反復させ、なぜそうしなければならないかという理由も丁寧に説明していた。

 考えてみれば、水の中の世界は、われわれ肺呼吸の動物にとっては絶対に生きていけない世界で、自分が背負ったボンベに入っている空気だけに、生命を預けているわけだ。

 われわれの生命は、実は非常に脆く、多くの危険にさらされているのではないだろうか。 「生きている」という状態は、ほんとうは奇跡に近いことだと思う。

いろいろな装置やシステムや道具や技術で守られていると、いつの間にかそれを感じなくなり、生きていることが当たり前に思うようになってしまう。
 その上で、さらに便利で快適であることを追求し続けるのではないだろうか。

 そして、その結果、自分たちが作り出した危険な要因によって自分たちの命を縮める結果に陥る。
 福島県のいわき市や川俣町などの子どもたちの45%が甲状腺被曝をしているという記事を読んだ。

 われわれは、もう一度、生命とは脆いものだということを思い起こすべきだろう。 

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