前ユネスコ事務局長の松浦晃一郎さんが明日から知床に来る。
松浦さんは、知床が世界遺産に登録された時の事務局長だった人だ。
世界遺産になってから実際に知床に来るのは初めてことで、松浦さん自身も知床に来ることを楽しみにしておられるらしい。
斜里町での講演会と羅臼町の中高生への講演が予定に入っていて、完全にプライベートな訪問というわけにもいかず、ご本人に十分満足していただけるか疑問もあるが、松浦さんのような方は、それもやむを得ないのかも知れない。
ところで、知床半島は「自然遺産」として遺産条約登録地になったわけだが、実は、知床で営まれてきた先住民の生活や文化も含めた「複合遺産」として登録すべきだとの意見があったと聞いている。
そして、どうやら松浦さんも「複合遺産」として登録したいという意見を持っておられたらしい。
そのような経緯のためだろうか。松浦さんはアイヌ民族の踊りや歌を鑑賞してみたいという希望をお持ちだということが伝えられた。
このような訳で、「KAPIW & APAPPO」という阿寒の姉妹によるデュオに羅臼に来てもらい、松浦さん歓迎交流会でムックリなど伝統楽器の演奏や唄を聴かせてもらうことになった。
彼女たちは先日、釧路の「ジスイズ」というジャズ喫茶で初ライヴを行い、僕も聴かせてもらったが、アイヌ民族の伝統と格式を守りつつも新しい感覚を採り入れた、美しく親しみやすい演奏で、深い感銘を受け印象深いものだった。
31日の夜、松浦さんをはじめ、参加者一同に、あの夜と同じ感動を呼び起こす演奏になれば、と願ってやまない。
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