2011年10月12日水曜日

不思議な60パーセント

 NHKの世論調査によると、野田総理大臣が国連で行った演説で、
「当面原発の利用を続け、原子力の安全の向上に向けた各国の取り組みを支援していく」
と述べたことに対して、
  ●「大いに評価する」が12%、
  ●「ある程度評価する」が44%、
  ●「あまり評価しない」が23%、
  ●「まったく評価しない」が13%になったそうだ。
つまり、約60%の人たちが「ある程度以上評価する」と考えているわけだ。

 やはり、この国のヒトはオカシイのじゃないかと思ってしまう。事故を起こし、まだその被害への補償も決まらない、いや、被害がどれほどだったのかさえ定まっていない。いやいや、事故を起こし、放射能の漏れ出しさえ止まっていない現実がありながら、首相は「原子力発電の利用を続ける」と世界に言い放ったのだ。
 順番が違うのではないか。
 事故を起こし、海へ放射能汚染水を垂れ流し、近隣の国から批判されたのだ。
 まっ先に、事故を起こしたことを詫びるべきじゃないのか。
 そして、「もう二度と原子力には手を出しません。」とまで言って欲しいが、少なくとも事故の要因や原子力発電を推進してきた産・学・官の体質への猛省を表明すべきだったのではないか。
 その上で、今後の原子力発電依存の体質を変えていく決意を表明するのがスジだし、原発が無ければ受ける必要ない甲状腺の検査を受けさせられている子どもたちへの誠意というものではないだろうか。

 そんな演説を6割近い日本人が評価しているのは、どういうわけだろう?
 どうしても理解できない。

 まさか、この60%の人たちは、首相が国連で行った演説への理解力が極端に低くなってているわけではなだろう。

 それとも、ここにも電力会社によるヤラセがあるのだろうか。

 首相演説の内容にも呆れてしまったが、この世論調査結果にも唖然となってしまった。

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