2011年10月30日日曜日

 道東に生息する希少種タンチョウを台湾に連れて行き、動物園で飼育するそうだ。
 温暖な土地での繁殖の可能性を探るというもっともらしい名目を掲げている。

 なんてアホらしい。
 「暖地での繁殖の可能性」を探る前にやるべき事があるだろう!
 北海道における繁殖可能な土地の拡大や確保をもっと真剣に取り組むべきだ。
 国後島や択捉島などタンチョウが自力で移動可能な土地で、繁殖地となりうる場所がまだまだ残されている。
 サハリンやシベリアにもまだ余裕があるはずだ。

 なぜ台湾なのか?

 理由は明白だ。
 北海道に生育するツルを動物園で公開し、観光客の誘致に一役買わせようということだ。 北海道の関係者や知事は、その魂胆を隠そうともしていない。
 知事などは、台湾へ飛んで行って、公開のセレモニーで挨拶までしている。

 タンチョウは、大正13年、十数羽の生き残りが釧路湿原のキラコタン岬で再発見された。それ以来、善意の人々が私財を投じ、私生活を削って保護増殖活動に取り組んできた。また、全国の心ある人々が募金をして支えてきた。

 そうやって千羽を越えるまでに増殖したタンチョウを、「タンチョウ」という種のためではなく、北海道の観光産業振興のためにイケニエにしようというのだ。
 原発再稼働その他の問題で、つくづく破廉恥な知事だと思っていたが、ここまで厚顔無恥、無知蒙昧、カネのためなら何でもしちゃうお調子者だったとは。

 この知事は一日も早くリコールするべきだ。
 同時に、この知事を傀儡として操っている黒幕たちをもいぶしだして叩き出さねばならない。

 それにしても、暑い国に連れて行かれてさらし者にされるタンチョウが哀れでならない。

 釧路市民は、このことに何も感じていないのか?
 環境省は、釧路に事務所がありながら、この問題を看過するのか?
 タンチョウの写真を写している「写真愛好家」の皆様がたは、何も感じないのか?

 日本の自然保護行政にまた一つ汚点が加わった。

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