2012年1月1日日曜日

氷上に斃れしシカはワシとなり カムチャツカの空へ旅立ちて行く



 朝寝坊をし、お雑煮を頂いてからノンビリ散歩。
 昼過ぎからちびりちびりとお酒を飲んでいる。
 お酒を飲んでいるということは、クルマを運転しないということで、クルマに乗らないということは、どこへも出かけないということだ。

ゆったりと 時がながれる お正月

 朝、外に出て、真っ先に気がついた。
 凍った裏の池シカが死んでいた。
 大勢のカラスたちと十数羽のオオワシが氷上のシカに集まっていた。

 狩猟者の弾が急所を外れ、半矢(手負い)になってどこからか逃げてきたのか。
 それとも交通事故だったのか。
 どちらにしてもだだっ広い氷の上で息を引き取ったものらしい。
命を落としたエゾシカは気の毒だが、
 鳥たちにとっては、思いがけないお正月のゴチソウということになる。

シカの身体を形作っていたタンパク質や脂質などは、オオワシに食べられて、オオワシの身体をつくることになる。
 春になると、彼らは繁殖地であるカムチャツカ半島などへと渡って行く。
 エゾシカの身体を作っていた物質が、これからはるばるとシベリアまで旅するかも知れない。

 こう考えると、「些細な日常」から「壮大な飛躍」を想像することができる。

 2012年、最初の大きな出来事であった。

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