流氷百話 4/100
流氷で、一番最初に疑問に思ったのは、それが塩辛くないというのは本当だろうか、ということだった。
人生初の流氷と出会った網走で、早速試してみた。
本当だった。
本当に普通の氷の味だった。
塩分は、氷が出来るときに濃縮され、流氷の外に流れ出ると聞いてはいたけれど、確かめてみたのは初めてだし、本当に塩辛くないということを感じて、なんだかとても感動したことを覚えている。
それは、流氷そのものへの感激もあっただろうが、他人から聞いた知識を自分の官能で確かめえた、という感激だったように思う。
人にモノを教えるときに大切なことをこの時、学んだのかも知れないと、今にして思う。
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