2012年3月7日水曜日

東京・・・その狂気

昨日、東京に戻った。
 三日間、午前9時から午後9時までの講習が続いたので、東京では寄席へでも行き、ノンビリしようかと考えていた。

 中央本線の特急で新宿まで来た。ホテルは京浜東北線沿線だったので、新宿から山手線で品川へ向かおうと思っていたら、内回りの山手線が何かのトラブルで止まっていた。そこで埼京線、りんかい線と乗り継いで大井町まで行き、そこから京浜東北線に乗ることにした。(本当は、この方が早いのだが、運賃が高くなるのだ)
 ホテルに入って、何気なくTVをつけてみたら、目の不自由な男性が駅のホームから転落して亡くなられたというニュースが流れていた。

 山手線のトラブルとは無関係のようだったが、なんともお気の毒な話だ。
 ホームからの転落を防ぐためにホームにドアを設置すべきだと、「識者」が力説していた。別に異論はない。その通りだ。ホームドアがあれば、この事故は起きずに済んだだろう。
 しかし、と続けて考えた。
 先ほどの新宿駅の埼京線のホーム(1・2番)の混雑は、ものすごいものだった。ホームがあのように混雑していたら、視覚障害の方は人の少ないホームの端を歩きたくなるのは当然だと思った。根本的な解決のためには、ホームの幅をもっと広げるべきではないだろうか。そして、その中央に、人が立ち止まってはいけない通路を作るとかできないものだろうか。
 ホームの拡張は、ホームドア設置よりもお金がかかるかも知れない。でも、そうすることで、もう少し皆、ゆったりした気分になれるのではないだろうか。

 それはともかく、今日の場合、混雑が兆したら早めにホームへの立ち入り規制をすれば、混雑を抑制できるだろう。
 都市の混雑緩和策は、場当たり的に見えてしまう。

 混雑緩和の第一歩が車両定員の増加と編成の長大化だ。埼京線などは15両編成で走っている。山手線は11両だったか。
 列車定員を増やせばホーム上の人の数も増える。ホームを広げないで、どうやって対処するのだろう。その結果、最初、身体にハンディキャップのある人たちが犠牲になってしまう。
 限界を超えるギリギリまで混雑を放置して、切羽詰まってからその場しのぎの対策を講じるということを繰り返した結果、今日の事故を生んだではないだろうか。そして、これからも危険はしばらく放置されるだろう。

 すべてが場当たり的なんだ。この国は。
 原子力政策だって・・・・。

2 件のコメント:

  1. こちらの日記を読んで以前の体験を思い出しました。

    秋葉原で山手線を降りた時、少し前を視力障害者の方が杖を持って歩いていました。あの混雑ですから杖が危なかしくて見ていると、すれ違った男性が杖を蹴飛ばしてチっと舌打ち。その後も上りエスカレーターに逆から乗ろうとしているのに誰も気が付きません。
    たまたま私が見ていたので後ろから肩をたたきましたが、私も含めて都内では余裕がないなあと痛感しました。

    少しずれますが、ぜひ地方の法人税を下げて人口を分散させてほしいと思っています。東京は人が集まりすぎてギスギスしてしまいました。もっとみんなのんびり深呼吸できる環境がいいのかなと思います。

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  2. berryowlさま:
    この30年間、毎年1~2回の割合で東京へ行く機会がありました。振り返ってみると、すこしずつそのギスギスした感じが強まっているように感じます。
    ゆっくりした変化ですから、東京にお住まいの方々には気が付き難いのかも知れませんね。
    お説の通りだと思います。何かの対策が必要でしょう。

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