2011年3月6日日曜日

ゴミとなった生ゴミ処理機

 ひと頃、「生ゴミ処理機」というものが流行した。
 我が家でも早速、ゴミの減量、資源再利用の観点から張り切って購入した。町からの補助金があったがそれでも結構高価だった気がする。

 一人がけのイスほどの大きさ。野菜くずなどの生ゴミを「チップ」と呼ばれるオガ屑状の粉と混ぜて入れる。容器の中でバーが回転して攪拌し、ヒーターで温度管理をして発酵を促進させるというしくみの機械だ。
 2003年頃の話だ。

 一昨年、我が家の電気料金が異常に高いことが気になり、電気器具の使用電力量を点検してみた。可能な限り節約に努めたがあまり改善されなかった。最後に突き止めたのがこの生ゴミ処理機で、これの使用を止めた途端に電気料金は3分の2ほどに減った。

 この機械は、不調になってきたこともあり、それ以来、稼働を停止していた。
 昨年の春、狭い勝手口にデーンと置かれていて、非常に場所ふさぎだったので、屋外に出して、野ざらしになっていた。
 そして今日、ついに分解して廃棄する作業を行った。

機械を分解してみるとその設計者の思いが伝わってくることがしばしばある。
 この機械は、試作品を急いで販売した、という印象が強い。
 例えば、外側のケースがタッピングビスで無造作に止められていたこと、発酵室と攪拌用のモーターなど動力部分の隔離が不十分で駆動部にかなりほこりが入り込んでいたこと、小型の機械である割には使われているビスの種類が多く、8種類以上に及ぶ点などが、いかにも「開発途上」という感じだった。

 それはともかく、有機物を発酵させて、堆肥として使うという発想は良いとしても、そのためにモーターを回し、ヒーターを張りめぐらせて400ワット近い電力を使うというのこと自体が大きな矛盾ではないだろうか。さらにチップを買い足す必要があったり、ランニングコストがかかり過ぎた。
 2003年に導入したこの機械は、2009年の冬には稼働を止めたわけだから5年半ほどしか働いていなかったことになる。
 まあ、新しいアイディアにはこのような失敗はつきものなのだけれども。

 モーターとスプロケットは、回転魚干し機として利用しようかと考えている。外側のケースは、中でミミズでも増殖させて本格的な堆肥作りに再利用するつもりだ。

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