2011年3月3日木曜日

開発途上国日本

 昨日の共同通信の記事にこんなものがあった。

 国民健康保険(国保)の保険料を滞納して「無保険」状態になったり、保険証は持っていても医療費の自己負担分を払えなかったりして受診が遅れ亡くなった人が昨年、24都道府県で71人に上り、前年(47人)の約1.5倍に増えたことが2日、全日本民主医療機関連合会(民医連)の調査で分かった。
 失業者や非正規労働者が多く、民医連は「厳しい雇用状況が続く中、払いたくても払えない人が急増しており、もはや『国民皆保険制度』は崩壊している」と指摘。調査対象は民医連加盟の病院や診療所計1767施設で「背後にはもっと多くの犠牲者がいる可能性がある」としている。
 71人のうち、保険料滞納は42人。内訳はまったく保険がない「無保険」が25人、滞納のため有効期間が短くなる「短期保険証」が10人、さらに滞納が続き保険証を返して医療費全額をいったん払わなければならない「資格証明書」が7人。
 都道府県別では長野、兵庫、沖縄が4人で最多。東京、神奈川、石川が3人。職業別では無職26人、非正規10人、自営業3人、ホームレス2人、年金生活者1人。年齢別では60代18人、50代11人、40代7人、70代4人、80代と30代が各1人。
                         2011/03/02 11:48 【共同通信】

 僕たちの国には、国民に銃口をむけるような独裁者はおらず、憲法によって、文化的で最低限度の生活を送る権利を保障されている、ことになっている。
だが、この記事のような事実は、これらの建前が絵に描いた餅であることを示している。

 もちろん、今に始まったことではないけれども、僕たちは、このような事実と数字を記憶しておく必要がある。ともすると、その時々の気分や勢いで、事実を見誤らせるような報道が氾濫することも少なくないから。

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