2011年3月11日金曜日

津波警報の夜

僕の職場は公民館にある。
 社会教育課の職員さんたちと同じ事務室を浸かっている。

 今日の午後の大地震直後、大津波警報が出た。
 警報が出た時の町職員の動きは見事なものだった。

 避難所として使われる学校に次々と連絡を入れる人。
 公民館や隣の体育館も雛所になるので、その受け入れ準備に走る人。

 警報が出て最初の30分間、キビキビと動き、必要な準備を瞬く間に整えた。
 僕は、ただ、おろおろして皆の動きを見ているだけという情けなさだったのだが。
 もっとも、初めから戦力に入っていないのだけれど。

 やがて次々と町の人が避難してきた。
 テキパキと受け入れて続きを行い、町の人には安心感を与える笑顔で接している。
 プロだなあ、と感心した。

 今、もうすぐ夜の10時半になる。
 公民館の事務室には、まだ、皆が残って避難者のお世話をしていることだろう。

 公務員は「親方日の丸」でタラタラしているとか、民間に比べて待遇が恵まれすぎている、などとしたり顔で批判する人がいるけれど、このように、自分の家が心配でも帰ることもせず、ひたすら町民のためにがんばっている姿を知っての上での批判だろうか。

 おまけに町財政の逼迫によって給料も一部カットされているのである。 

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