2013年5月21日火曜日
少子化バンザイ!
日本の少子化を心配する声が強い。政府は具体的な対策も打ち出している。マスコミでもまるで大災害が来るかのように取り上げられる。
「少子化はあってはならないこと。絶対に回避しなければならないこと」という常識がすでに出来上がっている。
だが僕はこれは胡散臭いプロパガンダではないかと思う。
少子化し、人口が減少したらどんな事態が起きるだろう?
まず、経済的な生産性が落ちる。
それは理解できる。
それから年金や健康保険を支える働き手の負担が増す。
それもわかる。
他に何があるだろう?
まさか、苦しい、汚い、危険な作業の担い手がいなくなる、なんて言わないよな。それらを海外からの労働力に頼って、階級社会を認め奴隷制度を復活させる、なんてことはないだろうな。
人口が減少したら良いこともあるのではないか。
渋滞や過度の混雑、通勤地獄などが解消されゆったりと気持ちの良い暮らしができるのではないかな?
ニュージーランドやノルウェー、シベリアで感じた土地の広大さ、手つかず(手をつける必要のない)自然豊かな地域の広さが日本でも味わえるようになるだろう。野生動物も暮らしやすくなるはずだ。
学校も教室の面積を広げ廊下の幅も広くとれるようになるに違いない。学級定員だって今よりずっと少なくすることが可能になろう。(本当は今でもしようと思えばできるのだけど)
困るのは、モノを売る人(企業)たちだろうか。市場が小さくなって、売り上げが減るだろう。居酒屋とかカラオケ店なども困るだろうか。
しかし、消費の規模が小さくなることは環境への負荷も小さくなることを意味している。GDPなどの数値は下がるかも知れないが、それらはどうも見かけだけの数値のように思う。年金や保険の負担だって、根底から発想を変えれば今と同じ割合で現役世代に頼る必要はなくなるだろう。
こうなると、人口減少は良いことの方が多く、困ることはあまり無いように思われてくる。少なくとも人口減少社会が来ることを怪獣が襲来するかのように恐れる必要は無いのではないか。
以上のようなことを今日、同僚と話し合った。
すると人口の母集団が小さくなると、優れた頭脳の持ち主が生まれる確率も小さくなるのではないか、という危惧が出された。一理あると思った。
だが、実際にはどうなのだろう。例えばノルウェーの人口は約500万、スウェーデンが1千万弱、アイスランド31万、アメリカ合衆国約3億人だ。
これらの国のノーベル賞受賞者数と人口に占める受賞者の割合を概算してみた。
(2013年1月現在 ノーベル賞公式サイトを参照した)
ノルウェー 9 約55万人に1人
スウェーデン 31 約31万人に1人
アイスランド 1 約31万人に1人
アメリカ 326 約95万人に1人
フランス 56 約110万人に1人
イギリス 108 約55万人に1人
ドイツ 81 約98万人に1人
日本 18 約510万人に1人
となる。アメリカなどは帰化した人も多いから単純に比べることはできない。しかし、これらの数字から日本でも、学校、社会、家庭の教育を何とかすることで、人口が減少しても優れた頭脳が誕生する確率が減る、とは言い切れない。
本ブログはまもなく以下のブログに移動します。 http://blog.livedoor.jp/kirinoyura/
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