2009年3月7日土曜日

アルクティカ小修理


 АРКТИКА(ランドローバー ディフェンダー110)の電気系統が依然として不調だ。実は、前回の修理の時にある程度予感していた。だから、慌ててないけれど。
 今度はアクセサリー系の接点が完全に逝ってしまったようで、バイパススイッチを取り付けることにした。配線を新しく作ることは問題なくできるのだが狭い場所に取り付け、全体をデザインするのは面倒な作業となる。

 二時間と少しの作業で修理完了。
どっちがアルクティカ?

2009年3月6日金曜日

メンデレーエフの日 に

 朝、何気なく見たカレンダーに
「メンデレフ、元素の周期表を発表」とあった。1869年のことだったらしい。
彼はお酒も好きで、生理学的にも優れていてもっとも美味しいウォトカの度数は40度、と突き止めたのだそうだ。そして、アルコールの重量の正確な測定法を、40度にするために必要な水との混合比を示したという。この方法はロシア政府から特許を与えられ、正当なロシア・ウォトカのは正確に40度であることが特徴となった。

  こんなエピソードもある。ちょっと引用する。

 1869年2月17日の朝、メンデレーエフが起き抜けのコーヒーを楽しんでいると、一枚のハガキが配達されてきた。差出人は古くからの研究上の友人メンシュトキンだった。「三つ組元素をどう思う?」ハガキにはこう書かれていた。
「三つ組元素」とは、ドイツのデーべライナーが1800年代前半に見つけた、互いに化学的性質の似た三つの元素のグループのこと。この問いにかけに彼はひらめきを感じ、書斎へ直行。この時、彼はハガキの上にコーヒーカップを置いたらしく、丸いシミのついたハガキが博物館に残っている。
 彼は熱中して仕事をし、昼食までに最初の周期表の下書きを完成させた。「世紀の天才のひらめき」の数時間だったわけです。
            「心にしみる天才の逸話20」 山田大隆著 講談社より引用

 僕は、この話が好きで、化学の授業でよく使った。今では、物質が分子からできており、分子は原子からできている、ということは小学生でも知っている事柄だ。このことが、
百年少々前に発見され、あっという間に人類の共通の認識になったことに、あらためて驚く。
 天才とは、そういう発見をした人のことなのだろう。

2009年3月5日木曜日

ニンゲンについて、ちょっとだけ考えた

啓蟄に寄せる一首
  輻射熱、強きがゆえか周りより深くえぐられし樺の根の雪

  最近、柄にもなく「ニンゲン」について考えることが多くなった。
 人間とは、どこか愚かな生き物だ。

 ここに一つの組織があるとしよう。(例えば、学校であっても良い)
 ある組織があり、一定の業務を行っている。
 そのうちに、その業務遂行上の問題が出てくる。その問題解決のために、新たな業務を作り出す。当然、それによって業務の全体量が増える。増えた業務量を変わらない人数で処理していくことになるから、一人当たりの仕事量は増加する。ただし、一回ごとの仕事量の増加は、ごくわずかなものにすぎないだろうから、誰もそれを気にかけないだろう。 時が経つ。やがて、また、新たな業務が追加される。一回の仕事量の増加は、わずかずつであろう。しかし、これを何度も繰り返していくうちに仕事量の増加は無視できないくらいの量になる。なぜなら現在ある業務を減らすということは、現実にほとんど無いから。 こうして、気がつくと皆が口々に「忙しい、忙しい」と叫びながら走り回る状況が生まれている。

 こんなことに気づかないで、毎日黙々と仕事をしている人々をどこか愚かしい、と感じてしまうことは、いけないことだろうか。そんなニンゲンがちょっといとおしい。

2009年3月4日水曜日

ワタリガラスに出遭った朝

 朝、ワタリガラスが5~6羽、鳴き交わしながら飛んで行った。
 今年の春は、渡り鳥の動き始めが例年より早いとか。あの群れも渡りだったのだろうか。それとも渡りに備えての訓練飛行か。

 ハクチョウなどガンカモ科の渡り鳥と違って、ワタリガラスは、「渡っています」という態度を示さずにさりげなく渡っているように思う。
 ガンカモ科の鳥たちは、「計画表」とか「行程表」などを何枚も作り、「打ち合わせ」を重ね、「送別会」なんかも5~6回は開いたりしてから大勢に見送られて旅立っていくように感じられる。
 それに比べるとワタリガラスは、
  「ちょっとそこまで行ってくるよ」と言って、そのまま旅に出てしまうようなカッコよさがある。

 カラスであること。知恵には富んでいること。そして、誰にも、どんな勢力にも与しないアウトローであること。これがカッコ良さだ。その上、他のカラスと違って「ワタリ」つまり流れ者なのである。
 昔の北方諸民族の人たちも、そのカッコ良さにしびれたに違いない。

2009年3月3日火曜日

流氷が来た




 よれよれになってたどり着いた、という感じだが、とにかく来た。
  根室海峡の波に揺られ、朝日に輝いていた。
 2009年冬の流氷である。

五十石温泉

釧路川の岸辺にある 「五十石温泉」に行ってきた。
 地図には「標茶温泉」と書かれている。

 小さな建物。入湯料は400円。受付のおばさんは
「400万円」と言い切った。こんなストレートなギャグが現役で使われていることにはげしく感動した。

 浴室もそれに負けず劣らずちょっぴりレトロな感じだ。しかし、お湯に入って驚いた。十分に温かく、豊富な湯量。鉄イオンがわずかに含まれているため、薄く黄色に色が付いている。pHは9.5くらい。アルカリ性だ。アルカリ性の湯は皮膚表面の古い角質が適度にとれて湯上がりがさっぱりしているのだ。

 いつも通る釧路川のそばに、こんな湯があったとは。大収穫の一日だった。

2009年3月1日日曜日

内なる海への賛歌

 海がある、と
 どうしてわかる?
 それは、
 干満を繰り返すから

 干満を繰り返すことが
 どうしてわかる?
 それは、
 ある周期をもって押し寄せるから

  押し寄せることは
 どうしてわかる?
 それは、
 波の気配によって
 そして 時には
 風の息によって

 ああ、波に抱かれ
 風の気配を
 いつまでも
 いつまでも
 感じていたい