2011年8月31日水曜日

今日はクジラの日





 久しぶりに根室海峡に出た。
 海面は、台風の接近に息をひそめているような静かさ。

 マッコウクジラ、ツチクジラなどと遊んだ。

高々と噴気上げつつ海面に マッコウクジラ孤独に憩う
 海面を蹴りて深みに潜りゆく 病みし地球をいたわるごとく
 キッパリした心を決めたかのごとく 深海に潜るクジラの姿

2011年8月30日火曜日

電力会社性悪説

 北海道電力でもやらせがあった。
 泊原子力発電所のプルサーマル計画についてのシンポジウムで、社員を動員したり賛成意見を送らせたりしていた。

 これまで、北電は「ヤラセは無い」と言っていた。
 どこまで道民を馬鹿にしているのだろう。
 
 企業は、利益追求のためなら何をやってもいいのだろうか。そうなると、以前から思っていたように「企業性悪説」が正しいということになる。
 考えてみれば、ほんの一部の例外はあるかも知れないが、企業というのは人間性を踏みにじり、人権を無視し、おのればかりが生き残り、肥え太ろうとする本質を持っている。 この醜い体質を耳障り良く言い換えるまやかしの論理が「競争原理」だったり「市場原理」だったりする。
 多くの人はそれに騙されて、企業の良識とか良心に幻想を持つのだ。

 少なくとも現代の電力会社は、そういう体質だと断定できるだろう。

 そして、そんな電力会社の役員だった人間が後援会長をしていたり政治献金を支払っているような政治家が大きな顔でのさばっているのが北海道だ。

 そんな政治家を平気で選び出しているのが北海道民ということになる。
 ああ、恥ずかしい。

2011年8月29日月曜日

松浦晃一郎さんがやって来る

 前ユネスコ事務局長の松浦晃一郎さんが明日から知床に来る。
 松浦さんは、知床が世界遺産に登録された時の事務局長だった人だ。

 世界遺産になってから実際に知床に来るのは初めてことで、松浦さん自身も知床に来ることを楽しみにしておられるらしい。
 斜里町での講演会と羅臼町の中高生への講演が予定に入っていて、完全にプライベートな訪問というわけにもいかず、ご本人に十分満足していただけるか疑問もあるが、松浦さんのような方は、それもやむを得ないのかも知れない。

 ところで、知床半島は「自然遺産」として遺産条約登録地になったわけだが、実は、知床で営まれてきた先住民の生活や文化も含めた「複合遺産」として登録すべきだとの意見があったと聞いている。
 そして、どうやら松浦さんも「複合遺産」として登録したいという意見を持っておられたらしい。
 そのような経緯のためだろうか。松浦さんはアイヌ民族の踊りや歌を鑑賞してみたいという希望をお持ちだということが伝えられた。

 このような訳で、「KAPIW & APAPPO」という阿寒の姉妹によるデュオに羅臼に来てもらい、松浦さん歓迎交流会でムックリなど伝統楽器の演奏や唄を聴かせてもらうことになった。

 彼女たちは先日、釧路の「ジスイズ」というジャズ喫茶で初ライヴを行い、僕も聴かせてもらったが、アイヌ民族の伝統と格式を守りつつも新しい感覚を採り入れた、美しく親しみやすい演奏で、深い感銘を受け印象深いものだった。
 31日の夜、松浦さんをはじめ、参加者一同に、あの夜と同じ感動を呼び起こす演奏になれば、と願ってやまない。

2011年8月28日日曜日

休日






民主党代表選。
同じような意見が多いと思うから、敢えて書かないつもりだ。
だが、疑問を一つだけ書こう。

一政党の代表選挙だから公職選挙法は適用されないはずだ。だから買収などし放題だろう。少なくとも普通の選挙のような(見せかけだけかも知れないが)公正さ、透明性は期待できない。

そんなアヤシイ選挙で、総理大臣が決まるということに、どうしても納得できない。日本の政治が、そんな薄暗い中で決まっていくというのは、恥ずかしいことだ。


別の話。
昨日と今日は、家からほとんど出ることなく、片付けやちょっとした修理などで過ごした。激流のように過ぎるであろう、来週の予定を思いながら。

後は、ムシと戯れていた。
ナナホシテントウは、可愛い姿で、アリマキを貪り食っているところがすごい。

2011年8月27日土曜日

忙中有閑 久しぶりの休日

久しぶりに一日中家で過ごせた休日。

少しだけゆっくり本も読めた。
と言っても肩の凝らない小説だが。

内田幹樹の「拒絶空港」

主脚タイヤをシャルル・ド・ゴール空港離陸時に損傷した成田行きジャンボ機。
整備士たちが対策を練り始めたところに、「何者かが同機に放射性物質を持ち込んだらしい」という衝撃的な情報が飛び込んできた。
航空史上最悪の状況に陥った747-400は、着陸地を求めて日本上空を彷徨う。
                        (同書のあらすじ紹介文より)
 この本は2006年に刊行された。
 原子力発電から出る廃棄物がいかに「厄介者」であるか、ある意味では、今回の福島での事故を予見していたような記述があちこちに見いだされ、やや切ない気持ちで一気に読んでしまった。

新潮文庫 500円。

2011年8月26日金曜日

ボケるのもいい加減にしろヨ!

北海道新聞の記事から
 高橋はるみ知事が北電泊原発3号機の営業運転再開を容認したことを川勝平太静岡県知事が批判したことについて、高橋知事は25日の記者会見で「以前から変わったことを言う方なので、コメントしない」と述べ、不快感を示しながらも、発言への直接の言及は避けた。

 高橋知事は「(川勝知事は)何回か北海道に来たことがあるが、ユニークな、変わった方だという印象がある」と話した。

 川勝知事は22日の記者会見で、高橋知事の泊3号機に対する判断について「ご自身が経済産業省出身ということもあり、独自の判断ができなかったのではないか」などと批判した。
                                                (引用おわり)


 当たり前のことを指摘され、本心でズキッと来たのだろう。
 高橋知事は、本質を突いた鋭い批判に対して、相手を無視することしかできないのだろう。

 その批判が間違っているのなら、正々堂々と反論すべきだ。これは、個人的な喧嘩ではない。
 一県の知事が知事として批判したのだ。北海道の知事はそれには、何も答えられなかったというわけだ。

 「変人」呼ばわりすることしかできないなんて、なんて情けない。
 そして、そんな「変人」を知事に選んでいるということを言ったわけで、この発言は、静岡県民への侮辱にもなるのではなかろうか。

 もっとも、こんな情けない知事を選んでしまった北海道民が、もっとも惨めで情けないわけだが。

 もう、この知事はリコールするしかない。

2011年8月25日木曜日

忍び寄る放射能

 一昨日、サンマを食べた。

 ちょっと高かったが、思い切って大きなものを。
 見るからに美味しそうだった。

 試しに放射線量を測ってみて驚いた。
 なんと!0.22μSv/hもあった。

 今まで、これほど高い値が出たことはなかった。

 試しに先日、この辺りで摘んだ野草から作ったお茶を測定してみた。
 こちらは0.18μSv/hだった。
 これも通常の値よりも高い。

 さしあたり問題になるほどの高い値ではないが、明らかに放射線を感受していることは間違いないだろう。

 サンマは海から、野草は雨からだろうか。

 福島第一原子力発電所事故の影響が、このような数値で表れ始めていると言っていいだろう。

 たとえ微量だったとしても、浴びる必要のない放射線だ。
 放射線の人体への影響について、決定的な基準は確立されていない。

 安全とされる基準を決める時、その背後で必ず別の思惑が働いているからだ。

 したがって、あらゆる安全基準は信頼できないと言って構わないと思う。

 脂ののったサンマを食べる楽しみも東京電力に奪われたことになる。