今日の羅臼は昼間気温が17℃にもなった。
サハリンと大陸の間にある間宮海峡に低気圧があり、本州中部が高気圧に覆われている時、ハクチョウたちは北へ渡る。
昨日も今日も朝から夕方まで、多くの群れがひっきりなしに北へ飛び去った。
シベリアへ飛び去るハクチョウを見送る時、いつも厳粛な気持ちになる。
自力で3000キロを旅する者を敬う気持ちと、渡りの途中で落命する個体が必ずいるわけで、死へ向かう者を見送る寂しさが交錯するからである。
福島県・茨城県はオオハクチョウの越冬南限だ。福島市内の阿武隈川や猪苗代湖で多数の個体群が越冬する。
間宮海峡に低気圧があることを彼らは天気図も見ずに感じ取る。渡りの多い日の天気図を比べると、毎年ほぼ同じ気圧配置だ。
だが、そんな彼らにも放射線を感じたり、その危険を予知する力は無いだろう。なぜなら、原子力発電はニンゲンが作り出したもので、放射能はそこからまき散らされたのだから。生命を危険にさらすような濃密な放射線は自然界には無い。
ハクチョウの渡りの群れを見かけると、いつも直立不動で見送ることにしている。
尊敬と祈りを込めて。
例年なら心中で、
「来年もみんなそろって戻って来いよ~」と念じる。
今春は、違っていた。
「気をつけて帰れよ~。
日本の水域は、放射能で汚染されるぞ~。
来年は戻って来ない方がいいよ~」
何の情報も無く保障など皆無の野生動物たち。
何一つ苦情も言わない者たちに代わって、言ってやろう。
原子力発電所や風力発電の巨大風車は、いますぐなくせ。
作ったヤツは謝れ
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