2011年4月30日土曜日

南風の日

 南に勢力の強い高気圧があって、暖かい空気が流入し気温が上がっている。
この日、一昨年も同じことを書いていた。

 今日、ヒメイチゲが咲いているのを見た。
 漢字で「姫一華」と書く。
 生物名は片仮名で書く、と決めた人を恨めしく思う名だ。



同じ場所で、毎年出会う。
同じような気圧配置の同じような天気日に。


チシマザクラ、ウメ、エゾヤマザクラの蕾も色づき膨らんできた。






 移ろいやすい人間の営みよりもはるかに確かだ。
 一瞬一瞬が貴重だ。

生きることは、時間の流れを旅しているわけで、二度と同じ場には戻って来られない。
人の生きる様は、頼りなく変化する。
 だから、 時間軸の不動の一点に出会うと、人は心がやすまるのかも知れない





 そして、今年の春は、今までと全く違う。
 この強い春の風を怖れなければならない。
 南風に乗って、放射能が飛んで来ないだろうかという恐怖を消すことはできないからだ。


 今朝の放射線量は0.08マイクロシーベルトだったから、今のところ根釧原野では全く影響がない。

 だが、こうして毎朝、線量計の数値をチェックして生活しているということ自体、今までとは全く異なる。
日本の原子力発電技術は、大変な傷痕を残した。いや、現在も残しつつある。

  罪作りとは、こういうことを言うのだろう。
 大罪だ。

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