2011年4月21日木曜日

混ざる? 混ざらぬ? いい加減なことを言うな!!(怒)



 今日、「海洋生物」の授業で行った実験。

 海水と同じ濃度の食塩水を作る。そこに、メチレンブルーで青く色を着けた真水を注ぐ。両者は混じり合うことなく、この写真のように二層に分離する。

 東京電力が福島第一原子力発電所で、放射能で汚染された水を海に流した時、原子力安全保安院の担当者が記者会見で言っていたことを思い出した。
 「放射能は海水中に拡散するから薄められます」と。

 彼は、この実験を知っていたのだろうか?
 海中の現象は、水の混ざり方ひとつ取り上げても難しく、単純に解釈できないことがたくさんある。汚染水が海の中に広がっていく、ということは長期的に見れば誤りではないが、実際にどのくらいの時間で、どの程度混じり合うかを示さなければ、無責任な予想あるいは希望に過ぎない。

 もし、保安院の職員が、海水と淡水の混合のメカニズムを知らないであのような発言をしたとしたら、自然現象についてあまりにも無知で、そんな程度のニンゲンに原子力発電の安全を任せておけないということになる。
また、それらのことを知っていて、あの発言になったのだとしたら、それはとんでもないウソツキ、大嘘つきのペテン師だということになる。

 いずれにしても、言葉で国民をたぶらかしていることに違いはない。

 今回の事故の悲劇性は、事故そのもの以外に、それに随伴する情報管理や真実の歪曲、原子力発電を強引に推し進めようとするこの国の姿勢に根ざしていることを示す、一つの例であろう。 

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