2012年2月3日金曜日

振幅する表情 空と海 流氷百話 9/100

今日は風もなくスカッと晴れた空が広がり快適な一日だった。
 昨日は、前夜から風が強く、朝になって少しおさまった。
 朝、国道を走ると一晩中吹いた風で、氷泥が海岸に寄せ集められていた。




 空は、まさに鉛色。
 暗く陰鬱で、絵に描いたような北の冬の海だった。
 こんな景色を見、チャイコフスキーの交響曲を聴き、昔ふられた女性のことなどを考えたら、死にたくなってくるかも知れない。
この海底に、人生のあらゆる寂しさと悲しさが結晶して沈殿しているように思えてくる。


 この重たい空と氷泥の暗い流れは、生命を育む大切なはたらきをしているのだが。

 だが、実はこんな「北国の冬」らしい風景は、道東では珍しい。こんな日は稀だ。
 一般的に道東の冬には、明るい青空でカチンと空気の冷えた日が多い。



 明るい空、青い海を背景に浮かぶ流氷を見ることが多いのである。

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