2012年2月26日日曜日

航空機のトラブル

札幌からの帰り、新千歳空港発15時50分。中標津空港着16時45分。ANA4835便に乗る予定だった。

 新千歳空港に着いたのは14時少し過ぎ。空港は吹雪だった。除雪のため滑走路は閉鎖中で、全便の搭乗手続きが停止していた。
 一瞬呆然となり、どうするか考えていると、中標津行きより先に出発する稚内行き、女満別行き、釧路行きの道内ローカル便の欠航が次々に告げらていく。道内便で残るはANA4835のみとなった。

 仙台行きや東京行きなど長距離便の欠航も次々に決まり、予約の変更や払い戻し手続きを行うカウンターには長い長い列ができていた。

 そばにいた地上係員に中標津行きの見通しについて尋ねてみた。
 彼女は、現在の状況、これまでの経験から、中標津行き欠航の可能性はきわめて高い、と話した。自分とほぼ同意見だった。

 そこで迷いが出た。この時点でJRの特急に乗り換えれば、今日のうちに家に帰ることは出来る。しかし、格安のチケットで来ているので、払い戻しされる航空運賃より特急列車の運賃の方がずっと高くつく。それに加えて、中標津空港にクルマを置いてある。
 結局、明日になってもいいから飛行機で帰ることを決意して、カウンターへの列に並んだ。
 まだ欠航が決まったわけではない。飛ぶ可能性は残っていた。列に並び、自分の順番が来るまでには、欠航かどうかが決まるに違いない。当初予定していた交通機関のトラブルなのだから、明日、遅刻や欠勤という事態になってもやむを得ないだろう。 こんなふうに腹を括ったのである。

 列の中程くらいまで進んだ時、表示板がパッと変わり、中標津行きの搭乗口変更が示された。最初、目を疑ったが、自動チェックイン機で搭乗券を発行された時、やっと確信することができた。

 航空機を利用する頻度は、それほど多いわけでもないが、過去の人生で、飛行機の欠航や到着地変更などの経験は一度もない。もちろん事故に遭ったこともない。
 今日は、人生初の経験になるかと思ったが、ギリギリのところで救われた。旅が一日延びたことでノンビリ過ごすのも悪くないかも知れない。だが、やはり予定通りに進むのが一番だろう。
 自分の幸運さに感謝しながら帰ってきた。

0 件のコメント:

コメントを投稿